みなさんは、今までに多くのことを勉強し、そして今でも多くのことを勉強していると思います。
その勉強してきたこと、人生の役に立っていますか?
勉強するということは、ものすごく決意とエネルギーを使う作業です。
勉強って、取り掛かるだけで「よし!やるぞ!」って感じで、思い切る力が必要ですよね。
日本人はとても勤勉です。
通勤電車の中でも、多くの人が激しい揺れの中でも参考書を読んだり、新聞を読んだりして、常に新しい情報を取り入れようとしています。
私は、電車の中では、オーディオブックを聞いています。
見た目には目を閉じて寝ているように見えるでしょうけど、私も時間を無駄にしないように工夫しています。
でも、その取り入れた情報、どの程度が人生や仕事の役に立っていますか?
簿記や語学の試験など、資格取得を目指して勉強している人は大勢います。
そして、「この資格が取れたら、次はあの資格を取りたい。」というように資格コレクターになっていませんか?
そこで、今回は、目的を達成するための勉強の基本について解説します。
ここで大切なことは、「勉強の目的を明確にする」ということです。
それでは、勉強の目的を明確にするために大切なことについて解説します。
勉強の目的を明確にする
みなさんは、現在、何の勉強に取り組んでいますか?
私は、英語力をもっと向上させたいのでTOEICの勉強をしています。
私は、イラストが好きなので、絵の上手な書き方について、他の人の絵を参考にして勉強しています。
資格試験だけでなく、好きなものを追及するために学習している人も大勢います。
でも、そもそもなぜ皆さんは勉強をするのですか?
その目的は何ですか?
答えは人それぞれだと思いますが、その答えは多くは「自分をもっと高めるため」ではないでしょうか。
語学を学んだり、本を読んで興味のある業界の知識を得ることや、イラストの練習をすることは立派な勉強です。
他にも、識者や興味がある分野の先輩に会って話を聞いたり、人と会って人脈を広げることも、大切な勉強ということができます。
一言で勉強と言っても、いろいろな形の勉強があるということが分かると思います。
勉強の目的が違うわけですから、勉強の形も色々あって当然です。
つまり、勉強にはいくつも方向性があるということです。
そこで、「勉強」の種類を
人生を戦うための「武器としての勉強」
人間力を鍛えるための「人と人を結ぶ勉強」
として分類します。
さらに、目標の「到達点」があるかどうかで
・到達点のある勉強
・到達点のない勉強
に分けることにより、勉強への取り組み方が違ってきます。
人生を戦うための「武器としての勉強」
人生を戦うための「武器としての勉強」とは、勉強によって得た知識を使って、ライバルや相手企業に勝つためや、競争社会で生き残るための勉強のことです。
これらの勉強は、主にみなさんが考えている「勉強」と一致すると思います。
「武器としての勉強」をせずに、現代の競争社会を生き抜くことは、難しくなっています。
今では、すべての分野がものすごい勢いで進化を続けています。
常に先を考え、勉強し続けることが大切ですよね。
しかし、ほとんどの人が、なかなか続けられないし、達成させるのが難しいのが、この「武器としての勉強」ではないでしょうか。
周りの人も同じように負けないように一生懸命勉強をしているので、他の人々を出し抜いて結論を出すのはとっても難しいわけです。
人間力を鍛えるための「人と人を結ぶ勉強」
人間力を鍛えるための「人と人を結ぶ勉強」とは、得た知識により、人間力を高め、人同士の結びつきを強めるための学習のことを言います。
私の場合の「人と人を結ぶ勉強」は、ダイビングのライセンス取得ですかね。
ダイビング仲間が増えました。
人間力を磨くことで、自らを高め、成長させることです。
仕事ばかりしていると、周囲に対する理解力や見分力が低下しがちですが、人間力を磨くことで人を思いやる心や、周囲に気遣う精神的な成長が期待できます。
こちらは「武器としての勉強」よりも、ずいぶん取り組みやすいのではないかと思います。
だって、自分が好きなことを伸ばすことによって、成長すらできるわけですから、勉強という抵抗感も薄れるのではないでしょうか。
到達点のある勉強
勉強には、目標の到達点があるかどうかという目安もあります。
この場合の勉強における達成の目安は「合格」です。
合格することにより、その勉強については、「到達」したとみなされて、客観的にその分野については権威性が与えられることになります。
資格試験は、合格という目的がはっきりしているので、勉強としては取り組みやすいですよね。
ただ、この勉強の場合、結果に白黒がはっきりついてしまうので、「合格」に達するまでは、とっても辛い自分との戦いになりがちです。
到達点のない勉強
勉強をするにしても、到達点のない勉強もあります。
これらの勉強にゴールはありません。
いくら勉強しても、知識や経験が増え、その道の専門家になることはできますが、到達点のない勉強になります。
終わりがない分、具体的な目標を立てることができません。
しかし、到達点がない分、その人の努力や好奇心次第で、いくらでも勉強し続けられるという利点があります。
やっている勉強の目的と目標を明確にする
ここまで説明したように、勉強の方向性により「武器としての勉強」と「人と人を結ぶ勉強」に分けられます。
さらに、到達点の有無により、「到達点のある勉強」と「到達点のない勉強」に分けられます。
例を使って、これらをマトリクス(表)にまとめると次のようになります。
到達点のある勉強 | 到達点のない勉強 | |
人生を戦うための 武器としての勉強 | 記憶勉強 資格試験、TOEIC 入学試験、社内試験 など | 仕事勉強 英会話、マーケティング マネージメント など |
人間力を高めるための 人と人を結ぶ勉強 | 趣味勉強 ダイビングのライセンス、 武道の昇段審査、 趣味の検定 など | 人生勉強 音楽、古典に詳しくなる など |
自分のなりたい姿を、ぜひ、この表の中に埋め込んでいってみてください。
そうすることにより、今の自分にはどんな能力が足りないのか、今何をすべきなのかが見えてくると思います。
当然、取り組み方が違って来れば、勉強方法も変わるわけですから、この違いをしっかりと意識することが求めている成果への近道になります。
私の場合、マトリックスはこうなります。
こういったマトリクスを作ってみると、客観的に分かることがあります。
それぞれ関連性があるように見えることであっても、目的としてる勉強によって、アプローチの仕方が違うということです。
例えば、英会話を習得するのに、必ずしもTOEICの高スコアは必要ありません。
TOEICのスコアが低くても、流ちょうに問題なく英語でコミュニケーションをとれている人はたくさんいるわけです。
同じで英語でも英会話ができるようになるのと、TOEICで高得点をとるのとでは、全く目的が違います。
ぜひ、勉強を始める前に、「どうなりたくて勉強するのか」、そして、そのためには「何を勉強するべきなのか」をよく考えてから取り組むようにしてください。
そうでないと、ただの資格コレクターになってしまいます。
終わりに
このページを読んでくれている方の多くは、とても勉強熱心な方だと思います。
そうでなければ、こんな記事を最後まで読むことはありません。(自虐的ですが・・・)
そのエネルギーを、しっかり自分を高めるための勉強に活かしてほしくて、この記事を作成しました。
あまりにも闇雲に勉強を始める人が多すぎます。
まず、説明したマトリクスを作成し、どんな目的を持っているのか。
そして、そのためにはどんな勉強が必要なのかを明確にしたうえで、勉強に取り掛かってください。
皆さんが、なりたい自分に近づけるように応援しています。
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