大抵の人は意識せずに都道府県を超えて生活や旅行をしていますが、実は日本各地には「県境」が存在します。
都道府県を超えて通勤・通学したり、旅行に行っていると思います。
このように、都道府県境のことを「都県境(とけんきょう)」「県境(けんざかい)」などと呼びます。
その中でも特に興味深いのが、3つの県の境界が一ヶ所に集まっている「三県境(さんけんきょう)」と呼ばれる場所です。
日本国内には48ヶ所の三県境があると言われていますが、ほとんどが山岳地帯や河川上に位置しており、一般の人々にはなかなかアクセスしづらい場所が多いです。
しかし、唯一平地にある三県境が存在します。それが「埼玉県、栃木県、群馬県の三県境」なのです。
「埼玉」「栃木」「群馬」の県の順番は特に意味はありません。
「群馬の方が上じゃ!!」というこだわりがある人は、「群馬」が先頭でもOKです。
驚きの立地!田んぼの中に広がる三県境
この三県境は、田んぼの真ん中にあります。
埼玉県側は加須市、栃木県側が栃木市、群馬県側が板倉市に位置しています。
用水路で一応区切られていますが、三本の用水路が合流している場所にある杭のちょうど真ん中が、三県の境になります。
ちゃんとそれぞれの県の案内板も設置されています。
訪れる人々を迎えるため、この場所は公園のように整備されており、遊歩道やベンチも設置されています。自然の中を散策しながら、心地よい散歩を楽しむことができます。
また、用水路には多くの小魚や生物が生息しており、観察するだけでも楽しい時間を過ごせます。
さらに、記念のスタンプ台も設置されており、思い出を形に残すことができます。
写真で見るとこんな感じです。
息子は、「面白い!」って言いながら、何度も3歩で回れるか挑戦してました。
失敗して用水路に落ちて、靴がビショビショになってましたけどね。
スタンプ台も設置されていて、記念のスタンプを押すための用紙も用意されているので、記念に持って帰ることができます。
いい記念になりますよ。
三県境の謎に迫る!なぜこんな場所に県境があるの?
この田んぼの真ん中に三県境があることは、不思議に思う人も多いでしょう。
実は、この近くを流れる「渡良瀬川」という川が関係しています。
かつてはこの川が三県境の場所を通っていたのですが、その川が非常に曲がりくねっていたため、洪水の度に防波堤が決壊してしまう問題がありました。
そこで、明治43年から大正7年にかけて、川の流れを変える改修工事が行われたのです。この改修により、川の流れが変わり、川がなくなった跡地に県境だけが残ったというわけです。
同じく「谷田川」という川も、この三県境の場所で合流していたのですが、改修工事により場所が移されたのです。
つまり、元々はこの場所も川を境界として県の境となっていたのですが、川の流れを変えたため、川はなくなり、その跡地に県境だけが残ったということです。
他県民との交流が楽しい!三県境での新たな出会い
三県境には、それぞれの県から訪れる観光客が集まります。
埼玉県、栃木県、群馬県をはじめ、東京都や神奈川県などからも多くの人々が訪れます。
ここでは、観光客同士が自然と交流する機会が生まれます。県の話題やグルメの情報交換など、さまざまな話題で盛り上がることでしょう。
観光地に行くと、自然と初めてあった人とも会話できたりしますよね。
どこから来たんですか?
私は、埼玉県です。
(「埼玉県」の表示板を指しながら)あっち側の住民です。
そうなんですか。
私は(「栃木県」の表示板を指しながら)あっちから来たんですよ。
なんて具合に、目の前に県境があると、いろんな人との会話が弾みますよ。
それぞれの県の話になったり、どこの何が美味しいとか、いろいろな情報交換もできました。
ぜひここを訪れた際は、他の観光客にも「どこから来たのか」話しかけてみてください。
また、三県境を訪れることで、異なる県の文化や風習を体験することもできます。地域ごとの特産品や伝統工芸品などを知り、各県ならではの魅力を発見することができるでしょう。
三県境への訪問ポイントとおすすめの楽しみ方
三県境を訪れる際には、以下のポイントや楽しみ方を参考にしてみてください。
例えば、埼玉県側では加須市の観光名所や名物グルメを楽しむことができます。栃木県側では栃木市の歴史的な建造物や温泉地を巡るのがおすすめです。群馬県側では板倉市の豊かな自然環境や観光農園での体験を楽しむことができます。
また、周辺地域では地元の食材を使った料理や特産品の購入もお忘れなく。
地元の人々とのふれあいや、地域の魅力を堪能することで、より充実した旅となるでしょう。
以上のように、田んぼの真ん中に広がる三県境は、日本唯一の珍しいスポットです。
自然に囲まれた散策や他県との交流を楽しむことができ、旅行者や地元の人々にとって魅力的な場所となっています。
ぜひ、訪れてみてください!
行き方(アクセス)
名 称 | 歩いて行ける三県境 |
所在地 | 群馬県邑楽郡板倉町海老瀬間田地内 (おおよその位置なので、下記の地図を参考にしてください) |
交通アクセス | 1 車の場合 (1)東北自動車道 館林ICから車で15分(古河方面) (2)道の駅「かぞわたらせ」から徒歩で5分 ※直近の遊歩道近くにも台数は少ないですが駐車場があります。 2 電車の場合 東武日光線柳生駅から徒歩で5分 |
ホームページ | 埼玉県加須市 栃木県側栃木市 群馬県側板倉市 |
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